1907年(明治40年)にイタリア人のマリア・モンテッソーリによって始められ、世界各国で一世紀以上にわたり普及してきた教育法でその効果が世界中で実証されています。
モンテッソーリ教育は、児童の内面に自分自身を創り上げる要素があります。幼児期の教育とは教え込むのではなく、その子の持っている内面の欲求を、環境を準備することで引き出し、子ども自身が教具とかかわることで、自分を創造していくものです。
モンテッソーリ教育の基本は、「子どもは、自ら成長・発達させる力をもって生まれてくる。大人(親や保育士や教師)は、その欲求を汲み取り、制限のある自由を保障し、子どもの自発的な活動を援助する存在に徹しなければならない。」という考え方にあります。
モンテッソーリ教育の目的は、それぞれの発達段階にある子どもを援助し、「自立していて、有能で、責任感と他人への思いやりがあり、生涯学び続ける人間に育てる。」ことです。
掃除や料理、洗濯などの日常生活の様々な練習を通し、自分の生活を依存から自立へと成長させます。
子供は3歳から6歳の間に視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚の五感が著しく発達する特別な時期であるので、子供の成長や文化的発展につながるような教具を使って発達を促します。
「話す」「書く」「読む」だけでなく「文法」や「文章構成」も学びます。
数詞と数字の一致をさせ、数の概念の基礎を養い、数学的なものについての興味や感心を育てます。また、順序立てて考える思考のあり方を身につけます。
生命の神秘への興味や芸術に関する表現力など、多岐にわたった能力を育みます。
この5領域の活動の方法は、次のように展開されます。
私たちは、この一連の活動を「お仕事」と呼びます。この活動のプロセスを何度も踏みしめて子どもは、人格を形成していきます。
【家庭環境づくり】
ドロシー・ローノルツ レイチェル・ハリス著
子は親の鏡
けなされて育つと、こどもは人をけなすようになる
とげとげした家庭で育つ子どもは乱暴になる
不安な気持ちで育てると子供も不安になる
「かわいそうな子だ」と言って育てると、子供はみじめな気持ちになる
子供をバカにすると、引っ込みじあんな子になる
親が他人を羨んでばかりいると、子供も人をうらやむようになる
叱りつけてばかりいると、子供は、自分は悪い子なんだと思ってしまう
励ましてあげれば、子供は、自信を持つようになる
広い心で接すればキレる子にはならない
褒めてあげれば子供は明るい子に育つ
愛してあげれば子供は、人を愛することを学ぶ
認めてあげれば子供は、自分が好きになる
褒めてあげれば、子供は、がんばり屋になる
分かち合うことを教えれば、子どもは、思いやりを学ぶ
親が正直であれば子供は正直であることの大切さを知る
子供に公平であれば、子供は、正義感のある子に育つ
やさしくて、思いやりを持って育てれば、子供は、やさしい子に育つ
守ってあげれば、子供は、強い子に育つ
和気あいあいとした家庭で育てば子供は、この世の中はいいところだと思えるようになる